中小企業の顧客満足経営とは

顧客満足とは、Customer Satisfactionの訳語です。
人は物品を購入するとき、その物品に何らかの満足を感じたときに購入するとの考え方で、企業においてはその度合いを定期的に評価し、次期商品開発等に結びつけます。
また、その顧客満足の度合を評価する基準のことを一般的に顧客満足度と呼びます。

中小企業の顧客満足経営戦略

市場が成熟し消費が低迷すると、市場競争は商品本来が持つ機能から、その付加価値や提案方法などが顧客満足の優位条件になります。
米国の市場調査会社によれば、「顧客が満足する要因の中でサービスが45%を占めているのに対し、商品については僅か8%に過ぎない」とのことです。
このことは、顧客は購買決定の判断基準として、商品そのものの機能よりもサービス価値を重視するようになってきていることを表しています。
しかし、顧客が重視するそのサービス価値の内容は、企業にとってなかなか見えにくいものが多いです。
したがって、企業は顧客の望んでいるサービスは何か、顧客の要望を常に吸い上げる仕組みが必要となります。
しかも現代は消費者のし好や関心、流行などの変化が早いことから、企業は顧客のニーズを絶えず調査(アンケートやインタビューなど)をおこない、常に経営革新を実行していかないと、顧客との間にズレが生じてくることになります。
今後、この顧客の視点を重視した顧客満足経営は、益々重要な経営戦略となることは間違いないでしょう。

大企業が得意とする「市場シェアの拡大」は、マーケットに向けて同一商品を大量に、多くの店舗や大量の広告宣伝を利用して、売上の増大を図ることですが、これに対して顧客中心の考え方は、顧客と親密な関係を作り、顧客を継続化し、生涯顧客育成の実現を図ることを目的としています。
経営資源が大企業に比べて不足している中小企業が、長期的に生き残るための唯一の道は、顧客に焦点をおいた経営であり、始めにお客様ありきの考え方です。
これからの中小企業は、新規顧客の獲得ばかり追い求めるよりも、目の前にいる顧客を満足させ、顧客と長期的・親密的関係を築き、市場シェアよりも「顧客シェア」を高めるように努力しなければなりません。

企業が新規顧客を一件獲得するのに必要な経費は、既存顧客を維持する経費の約5倍かかると言われています。
それだけ、新規顧客の獲得にはコストがかかるのです。
また、「パレートの法則」によると、上位20%の顧客で売上全体の80%をを確保していると言います(売上を利益と言い換えても同じです)。
上位20%の顧客とは、その企業に対する「ロイヤルティ(顧客満足度・忠誠心)」が高い顧客であり、ロイヤルティが高い顧客は企業資産の一部といってもいいでしょう。
顧客が企業にとって資産になるかとうかは、顧客との関係作りにかかっています。
長期的な顧客維持の努力を通じて、顧客は「得意先」から「支持者」へ、更に「代弁者、擁護者」を経て、最終的には「パートナー」へと質的に進化していくのです。

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